落としましたよ

92 本当にあった怖い名無し 2010/08/11(水) 23:38:51 ID:50sjYRo4O
夜型な俺は、その日も日付が変わってから空腹を感じて、軽く食事をすることにした。
昼間に買っておいた食材で腕を振るおうとしたんだが、いざ冷蔵庫を開けると、
一つ買い忘れた材料があったようで、これでは作りたい料理が作れない。

しかたなく24時間営業のスーパーへ徒歩で向かう。
せっかくわざわざ来たのだからと思って、今回は缶詰で作ることにした。

買い物を終えて帰り道。住んでいるアパートも見えてきた。
薄暗い道なんだが、ちょうど反対から女の人が歩いてきて、しかし特に気にすることなくすれ違った。
が、すれ違って5メートルくらい通り過ぎたところで女が呼び止めてきた。
「落としましたよ?」。

女が手に持っていたのはケチャップだった。
当たり前だが、そんな大きなものを落として気付かないわけもないし、そもそも買ってもいない。
怪訝に思いながら落としていない旨を伝える。
「いえ。あなたが落としたんですよ」。
「無いと困るんじゃないですか?」。
なぜか譲らない女に気圧されて、そのケチャップを受けとってしまう。不気味だ。

「私は……ピーマンは入れないほうが好きですけどね」。

そこで俺はぞっとして、逃げるように部屋に帰った。
ケチャップとトマトピューレはそのまま捨てた。
それ以来ナポリタンは一度も作っていない。
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2017-10-30 13:09 : 怖話 : コメント : 1 :
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2017-10-30 13:11 : さくら URL : 編集
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