哀れみ

65 1/3 sage New! 2012/05/31(木) 20:43:55.64 ID:Wo2JBrW80
高校生の時の話なので、もう10年ほど前になります。

当時、家から結構離れた私立に通ってまして、電車通学でした。
その日もいつも通り、普通に登校して授業を受けて下校。放課後は友達とプラプラ。
18時台の電車で帰ったと思います。周りに帰宅するサラリーマンとか多かったのできっとその位の時間帯。

電車に乗ってる時間が結構あるので(40分程)、暇つぶしにゲームボーイやら音楽聴くなりしてたと思います。
向かいの席にはOLのお姉さん。同じく音楽聴きながら本読んでました。


66 本当にあった怖い名無し New! 2012/05/31(木) 20:45:45.41 ID:Wo2JBrW80
途中の大きめの駅に到着、ここで結構人降りるので、あー席広く使える!とかちょっとした開放感を感じてました。
向かいのお姉さんも降りる様子、その時、何気なしに視線をお姉さんに向けると丁度、お姉さんと目が合いました。
そして、ふっとお姉さんが視線を外したかと思うと、僕を2度見し、その表情はちょっと驚いたような顔をしていました。
その表情のまま僕を見続けそのままお姉さんは下車していきました。

別にそのお姉さんは、メンヘラっぽいとか、怪しい感じとか、そういうネガティブな要素は一切なくて、格好良いOLさん。怖いとか気持ち悪いとか
そういう感情は抱きませんでした。お姉さんの知り合いにでも似てたのかなーとかそんな程度の感想です。

この路線は田舎にありがちな単線でして、上り下りの列車の行き違いは駅で行います。この駅もそんな駅でして、停車時間が多少長め(5分程)でした。
僕はまた視線を落とし、ゲームボーイに勤しんでいたのですが、ポンポンと正面から肩を叩かれました。

67 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/05/31(木) 20:47:32.98 ID:Wo2JBrW80
顔を上げると、先程降りたはずのお姉さん。座っている僕を見下ろす様な形になっていて、表情は先程の驚いた顔ではなくて、困ったような、憐憫のような表情。
逆に驚いた顔をしているのは僕のほうです。
お姉さんが、イヤホンを外すようにというジェスチャーをするのでイヤホンを外すと、お姉さんはしゃがみこみ目線を僕に合わせました。
すると一言

「大変な方を選んじゃったね。」

と。
また肩をポンポンと叩いて(今度は頑張れよといった感じ)去っていきました。
ポカーンとする僕。お姉さんは一度振り返りましたが、やっぱり可愛そうな猫や犬でも見るかのような表情。
やがて列車の行き違いは完了し、電車は発車しました。


68 本当にあった怖い名無し sage New! 2012/05/31(木) 20:48:59.80 ID:Wo2JBrW80
別に当事の僕は大きな分岐路に立っていた訳でもなく、中高大と一貫教育なモラトリアムの中でほほんと暮らしていたボンクラです。
何を選んでしまったのか、未だに解りません。
お姉さんも、バリバリ働いてます!といったキャリア的な雰囲気すらあり、変人の類とも思えません。

この出来事があってから、生活なり、進路なり恋愛なりで決断をする時に、お姉さんを思い出し、自分の出した結論は
お姉さんの言う「大変な方」なのではないかと、とてもとても不安になるのです。

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2017-04-24 23:12 : 怖話 : コメント : 0 :
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