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廃線のトンネル


昔地元でJRに乗ってると無人駅付近の山肌に古~いトンネルが見えた。
トンネルの上(天井)にはすでに草が生えていて、トンネルの先は途中から草木が生い茂って
いて進めなくなっているようだ。
廃線になった線路のトンネルかな…でも何年前だろ。いつか通ってみたいな、と思っていた。
ある日(夏休み)決心して行ってみることにした。
無人駅を降りて、だいたいこっちかな?と思う方向に歩いていく。かなり時間はかかったが
大きな道をから分かれた小さな道を歩いていくと、それらしい道に出た。
普段はほとんど、というか全く人が通らないような道だ。しばらく歩き、目の前に目当ての
トンネルが見えてきた。と、道に何か落ちている。
よくみると新品のピカピカ光った十徳ナイフだ。
十字のマークがついているので、おそらくスイス製のいいものだろう。しかしこんな新品が
なんでこんな場所に落ちているのか...拾うのはためらわれた。

とりあえず、トンネルに行ってみよう。そう思い歩き出した。トンネルの入り口に近づくと
やはり、煉瓦積みのかなり古いものである。長さは200mあるかないかなので、たいした
ことはないのだが当然明かりなどはない。ときどき天井から水滴が滴り落ちる音がしている。
怖がりなのでしばらくためらったが、早足で通り抜けることにした。懐中電灯を点け、地面に
レールの跡とか無いだろうか、と思って照らしてみたがそれらしきものは全くなかった。
壁面には昔明かりをつけたのかなんなのか、よくわからない造形のものがところどころにあった。
トンネルを抜けるとやはり、その先は草木が生い茂り進める状況ではなかった。
しばらくトンネルを眺めた後、戻ることにした。トンネルの中でへんな音とかしたらヤだな、
と思ったがそういったことはなかった。ただトンネル自体相当古いものだし、人が通る道で
はないので崩落の可能性がないとはいえない、そういうことを考えると知らず知らず早足になった。

トンネルを抜けてそういえば、と思った。あのナイフを見てみよう。拾って帰る気はなかったが、
どんな刃がついているか興味があった。
落ちてると思われた付近を探したが、それらしきものがない。
トンネルがすぐ先にみえたぐらいだから場所的には狭いはずだ。そう思って辺り一帯を探して
みたが、結局見つけることは出来なかった。
誰かが落としたのに気づいて取りにきたと考えるべきだが、それなりの重さはあるだろうから
落としたときに音で気づきそうなものだし… 普段人が来そうな場所ではないし…
自分も結構びくびくしていて周りをキョロキョロ見回しながら歩いていたので、誰かいたら
気づいてもよさそうだし…

新品のナイフが似つかわしくない場所に落ちており、かつ10分程の間に消えてしまったという
ほんのり怖い、つーか不思議な体験でした。


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2018-08-14 18:05 : 怖話 : コメント : 0 :
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